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월간 리포트

2026年6月 米国株式市場 月次レポート

指数パフォーマンス

6月の米国株式市場は、指数ごとに成績が大きく分かれました。大型ハイテク株の比重が大きい指数は伸び悩んだ一方、小型株や景気・バリュー株中心の指数が先行しました。

項目シンボル月初月末月間リターンYTD
S&P 500SPY755.36746.77-1.14%+9.51%
NASDAQ 100QQQ737.04735.89-0.16%+19.79%
ダウ平均DIA509.85522.39+2.46%+8.70%
ラッセル 2000IWM288.37300.45+4.19%+22.05%
10年国債IEF93.9194.57+0.70%-1.65%
恐怖指数^VIX平均 18.05 · 最大 22.48
ドル(ETF)UUP27.7728.41+2.30%+5.11%
GLD409.86368.38-10.12%-7.05%
原油USO135.65106.44-21.53%+53.90%

小型株指数であるラッセル 2000(ETFシンボル IWM)が4.19%上昇し、月間上昇率で首位に立ち、ダウ平均(DIA)も2.46%上昇しました。一方、S&P 500(SPY)は1.14%下落し、NASDAQ 100(QQQ)はほぼ横ばいでした。昨年市場を牽引してきた大型ハイテク株から、これまで軽視されてきた小型株や景気敏感株へ買いが移る循環買い(資金が業種・規模を移動する現象)が、6月の中心的な流れでした。

最も劇的な変化は商品市場で現れました。国際原油価格(原油ETFシンボル USO)が21.53%急落し、金(GLD)も10.12%下落しました。6月中旬にイランをめぐる地政学的緊張が高まり急騰していた原油価格が、月末の米国・イランによる停戦合意とホルムズ海峡通航の再開により、戦争プレミアムが急速に解消された結果です。安全資産に集中していた資金が流出し、金も連れ安となりました。反対に、ドル(ドル高ETFシンボル UUP)は2.30%上昇し、ボラティリティ指数(VIX・恐怖指数、平時14〜16)は月中の最高値で22.48まで跳ね上がる一方、平均は18.05で着地し、1カ月の間ずっと緊張と安堵が交差していたことを示しています。

※ドル指数(DX-Y.NYB)とVIXの原系列はデータ収集の遅延により6月データがないため、ドルはドル高ETF(UUP)、恐怖指数は日次の市場終値をもとに代替算出しました。

セクター・ローテーション

11業種の6月リターンは、防御・バリュー株優勢、グロース株劣勢と明瞭に分かれました。

順位セクター代表 ETF6月リターン前月(5月)順位
1資本財XLI+7.95%7
2ヘルスケアXLV+6.83%2
3金融XLF+4.65%8
4公益XLU+3.28%11
5不動産XLRE+0.71%6
6生活必需品XLP+0.68%9
7素材XLB+0.36%4
8テクノロジーXLK-0.94%1
9一般消費財XLY-2.01%3
10エネルギーXLE-6.87%10
11コミュニケーションXLC-7.19%5

5月まで1位だったテクノロジー(XLK)が8位へ、5位だったコミュニケーション(XLC)が最下位へ押し下げられたことが、6月の循環買いを象徴しています。代わりに資本財(XLI)が7位から1位へ、公益(XLU)が11位から4位へ跳び上がりました。利下げ期待が復活し、金利に敏感な公益・不動産が買われ、景気改善期待が資本財・金融を押し上げました。エネルギー(XLE)は原油価格急落により6.87%下落し、下位グループにとどまりました。

経済指標 × 市場の反応

6月は最重要度(★3つ)の経済指標が市場を大きく揺さぶりました。特に上旬の雇用・物価指標が利下げ期待をめぐって綱引きを繰り広げました。

日付指標予想実績サプライズ当日 S&P翌日 S&PVIX 変化
6/5非農業部門雇用者数(NFP)8.5万17.2万+8.7万-2.58%+0.23%+5.85
6/10消費者物価(CPI、前年比)4.2%4.2%0.0%p-1.58%+1.70%+2.73
6/18FOMC 金利決定3.75%3.75%据え置き+0.78%-0.31%-1.97
6/25GDP 速報・PCE 物価1.6% · 4.1%2.1% · 4.1%+0.5%p · 0.0%p+0.14%-0.72%+0.16

6月5日に発表された5月の非農業部門雇用者数(NFP・農業を除く新規雇用者数)が17万2千人と予想(8万5千人)の2倍を上回ったため、市場は逆に2.58%急落しました。雇用が強すぎれば、連邦準備制度理事会(米国の中央銀行)が金利を急いで下げないのではないかとの懸念からです。この日、VIXは5.85ポイント急騰しました。

6月10日の消費者物価(CPI)は前年比4.2%で予想通りでしたが、依然として高水準であったことからS&P 500は当日1.58%下落しました。ただし、コア物価の前月比上昇率が予想を小幅に下回ったため、翌日は1.70%反発し、下落幅を取り戻しました。

雰囲気を変えたのは6月18日のFOMC(連邦公開市場委員会・米国の金利決定会合)でした。連邦準備制度理事会が政策金利を3.75%で据え置くと、不確実性が後退しS&P 500が0.78%上昇、VIXは1.97ポイント下落しました。6月25日のGDP速報値は2.1%と予想を上回り景気懸念を和らげたものの、同時に発表されたPCE物価が4.1%と高止まりしたため、指数は小幅な値動きにとどまりました。

TOP Movers

6月の大型株(時価総額200億ドル以上)の値動きは、人工知能ハードウェアの強勢、ソフトウェアの弱勢と鮮明に二分されました。

上昇 TOP 10

順位ティッカー銘柄6月リターン背景
1AMATApplied Materials+57.8%人工知能向け半導体設備投資ブーム
2MRNAモデルナ+52.0%インフルエンザワクチンFDA諮問委員会承認
3ALABアステラ・ラボ+50.9%人工知能接続型半導体需要
4GLWコーニング+44.6%光通信・データセンター特需
5MKSIMKS+40.1%半導体装置需要
6LRCXラムリサーチ+36.6%メモリ向け装置投資拡大
7MRVLマーベル+35.6%人工知能向けカスタム半導体
8ENTGインテグリス+32.5%半導体素材需要
9TERテラダイン+31.0%半導体テスト装置
10SNDKサンディスク+29.0%メモリスーパーサイクル期待

下落 TOP 10

順位ティッカー銘柄6月リターン背景
1MSTRストラテジー-42.0%ビットコイン弱勢
2ORCLオラクル-40.9%実績上回るもバリュエーション高い銘柄の利益確定売り
3ACNアクセンチュア-36.7%決算発表後の急落
4PLTRパロアルトネットワークス-27.4%人工知能ソフトウェアのバリュエーション負担
5NOWサービスナウ-26.9%ソフトウェア全般の弱勢
6INTUイントゥイット-26.2%グロース株調整
7CRMセールスフォース-25.3%ソフトウェア需要鈍化懸念
8ADBEアドビ-25.2%実績上回るも下落
9HPQHP-25.2%PC需要鈍化
10BABAアリババ-23.5%中国成長鈍化懸念

半導体装置・素材企業(AMATLRCXMKSIENTGTER)と人工知能向け半導体企業(ALABMRVLGLW)が上昇ランキングを席巻しました。人工知能データセンターへの投資が想定以上のペースで拡大し、ハードウェア需要への期待が高まった結果です。一方、オラクル(ORCL)・アドビ(ADBE)・アクセンチュア(ACN)は実績が予想を上回ったにもかかわらず株価が急落し、すでに高い期待が織り込まれていたソフトウェア銘柄のバリュエーション見直し(ダウンレーティング)が進んだことを示しています。モデルナ(MRNA)はワクチン好材料で、ストラテジー(MSTR)はビットコイン弱勢で、それぞれ逆方向の代表銘柄となりました。

アーニングシーズン要約

6月は四半期と四半期の間の業績閑散期でしたが、決算を発表した174銘柄のうち67.8%が予想1株当たり利益(EPS)を上回り、全体の企業利益体力は底堅いものでした。予想を下回った銘柄は31.0%でした。

最も印象的な業績は、6月24日のマイクロン(MU)でした。1株当たり利益が予想を24%上回る大型サプライズで、メモリ半導体のスーパーサイクル期待に火を付けました。ブロードコム(AVGO)も5%上回り、人工知能向け半導体の強勢を後押ししました。しかし6月の特徴として、業績を乗り越えても株価が下落する現象が見られました。オラクル(ORCL、サプライズ+11.6%)・アドビ(ADBE)・アクセンチュア(ACN)はいずれも予想を上回りつつも株価が20%超下落しました。すでに株価に織り込まれた期待が実績を上回り、良好な業績だけでは上昇を続けるのが難しい局面であったことを示しています。

月間総評

6月の米国株式市場は、表面的な指数の値動きより、その下で起きた資金の大移動こそがはるかに重要な1カ月でした。指数だけ見れば、S&P 500が1%余り下落し、NASDAQはほぼ横ばいと、ありふれた月のようにも映りますが、内部を詳しく見ると業種と銘柄、資産クラスを横断する激しい循環買いが進行しました。

月初の話題は金利でした。6月5日の5月の雇用指標が予想の2倍となった結果、景気の強さがむしろ利下げを遅らせるのではないかという逆説的な懸念から市場が急落しました。6月10日の消費者物価も4.2%と高止まりし、不安を募らせました。良いニュースが悪いニュースになる、典型的な引き締め警戒局面でした。

雰囲気が変わったのは6月中旬です。6月18日に連邦準備制度理事会が政策金利を3.75%で据え置くと、不確実性が後退し、市場は安堵しました。据え置き自体というより、それ以上悪化しないという安堵感が反発の原動力になりました。

6月のいま一つの軸は地政学でした。イランをめぐる中東緊張が高まり原油価格が急騰したものの、月末に米国とイランが軍事行動の停止とホルムズ海峡の通航再開で合意したため、戦争プレミアムが一気に剥落しました。その結果、原油は1カ月で21%急落し、安全資産の金も10%下落しました。地政学が生んだボラティリティが上昇と下落の両方を増幅させました。

最も明瞭な流れは、人工知能投資テーマの中での二極化でした。6月下旬、それまで市場を牽引してきたメモリ・半導体がマイクロンの業績サプライズで急騰したかと思えば、人工知能の演算能力の過剰供給懸念が浮上し、1日で2桁パーセント取り戻すローラーコースターに乗りました。半導体装置・素材企業が月間で30〜58%急騰した一方、オラクル・パロアルトネットワークス・アドビといったソフトウェア企業は実績が良好にもかかわらず25〜41%急落しました。人工知能関連であれば無条件に上がるという等式が崩れ、実際の収益化可能性を吟味する玉石混淆の選別が始まったのです。

指数レベルでは、大型ハイテク株から小型株や景気・バリュー株への循環買いが顕著でした。ラッセル 2000が4%超上昇し月間1位となり、資本財・金融・公益がセクターレーティングの上位を占めました。昨年来と今年上半期を通じて少数の大型ハイテク株に集中していた市場の関心が、じょじょに広がりつつあるという市場裾野の広がり(ブローデニング)のシグナルと読むことができます。

一方、決算シーズンという観点では、6月発表企業の67.8%が予想を上回り、利益体力自体はしっかりしていました。ただし、オラクル・アドビのように実績を上回っても株価が下落する事例が増えている点は、市場の期待水準がすでにかなり高まっていることを示唆しています。

総括すると、6月は静かな指数、内側はずれた1カ月でした。金利と地政学という2つの外部変数がボラティリティを高める中、市場内部では人工知能テーマの玉石混淆の選別と、大型株から小型・バリュー株への循環買いという構造変化が同時に進行しました。上半期を力強く終えた市場が、下半期にもこの循環買いを継続できるかどうかが次の局面の鍵を握ります。

来月のポイント

7月は雇用と物価指標、そして第2四半期決算シーズンが重なる分岐点です。まず7月2日の6月雇用統計が独立記念日の祝日により1日前倒しで発表され、7月10日と14日にかけて6月の消費者物価(CPI)が公表されます。6月のCPIが4.2%と高かっただけに、物価の落ち着きが利下げ期待を左右する見通しです。7月20日には連邦準備制度理事会が重視する物価指標であるPCEが、7月30日には7月FOMCの金利決定が予定されており、金融政策の方向性が再び試されます。これに加えて7月中旬から大手銀行を皮切りに第2四半期決算シーズンが本格開幕し、6月に見られた人工知能ハードウェアとソフトウェアの業績の二極化が継続するかを確認できます。

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