2026年6月5日 プレオープン・ブリーフィング
今日のポイント
前日のサマリー
昨日(現地時間6月4日)の米国株式市場は、指数間で明らかな温度差が生じました。ダウ($DJI)はヘルスケア・金融株の強含みに支えられ1.73%急騰し、史上最高値を更新しましたが、ナスダックはブロードコム($AVGO)の慎重なガイダンスの影響でAI半導体株が揺らぎ、0.09%小幅安で引けました。リスク選好が景気防衛・バリュー株へ移るなかで、市場の重心が移動した一日でした。引け後に発表されたルルレモン・アスレティカ($LULU)は通期ガイダンスを大幅に引き下げ、時間外取引で11%急落し、ドキュサイン($DOCU)とサムサラ($IOT)も決算自体は良好だったものの、時間外で小幅に売られました。
現在の市場ムード
本取引開始を控え、先物市場は慎重な弱含みで寄り付いています。ナスダック先物が1.1%下落し最も弱く、S&P500先物も0.6%押し戻されている一方、ダウ先物はほぼ横ばいで踏みとどまっています。背景には、昨日のブロードコムがAI半導体の通期目標(1,000億ドル)を引き上げず、「記録的なビートの達成でも不十分だ」と失望感が半導体株全般に広がった影響があります。本日の最大の焦点は、日本時間午後9時30分発表の5月雇用統計です。市場は新規雇用の減速を想定しているため、指標が弱すぎれば景気減速懸念を、強すぎれば利下げ後退懸念をそれぞれ刺激する諸刃の剣です。
取引開始前のニュースまとめ
本日のイベント
本日の通常取引時間中は大型決算発表がないため、市場の視線は引け後に出た決算の余波と本日の雇用指標に集中しています。取引開始前(BMO)発表銘柄は中小型株が中心で、指数への影響は限定的です。
前日時間外決算の余波も本日の寄り付きの流れを左右します。ルルレモン・アスレティカ($LULU)は1四半期売上高(24.7億ドル)が予想を上回ったものの、通期EPS見通しを$12.10〜12.30から$10.95〜11.15へ引き下げ、時間外取引で11%急落しました。一方、ルーブリック($RBRK)はサブスクリプションARRが32%成長したことで時間外で2%上昇しました。
マクロスケジュール
本日は、今週のハイライトである雇用指標が一気に集中する一日です。
市場コンセンサスは、新規雇用約8.5万人(前月11.5万人)の減速を見込みます。ゴールドマン・サックスは6万人、ヴァンガードは2万人と予測するなど、見通しの振れ幅が大きいです。失業率は4.3%(前月4.3%)の据え置きが見込まれます。雇用が予想を大きく下回れば9月の利下げ期待が強まりますが、景気減速懸念も同時に浮上し、逆に予想を上回れば利下げ時期が後ろ倒しになる可能性があります。
前月比0.3%上昇(前月0.2%)が見込まれます。賃金上昇率が急加速すればインフレ警戒感を刺激し、米国債利回りとドルの上振れ圧力となるため、併せて確認したい指標です。
配当落ち
注目銘柄
テクニカル指標の面で極端な水準にある銘柄に注目します。ネットフリックス($NFLX)はRSIが27.5まで低下しボリンジャーバンド下限を割り込み、ストキャスティクスも売られ過ぎ圏に突入しており、消費・通信株が敬遠されるなかでテクニカル反発の余地が積み上がっています。スターバックス($SBUX)もRSI 28.4の売られ過ぎ圏にあり、反発可能性が指摘されます。一方、マーベル($MRVL)は昨日4.9%急騰し、RSIが88まで急上昇してボリンジャーバンド上限を上抜けています。ブロードコム発の半導体投資心理の悪化と連動すれば、短期的には利益確定売り圧力に晒されるため、過熱感への警戒が必要です。
本日のアクションガイド
本日も、数字そのものよりも市場がその数字をどう解釈するかを見る一日となりますよう、お祈り申し上げます。
一覧へ免責事項: 本コンテンツは参考資料であり、投資勧誘ではありません。すべての投資の責任は投資家ご本人にあります。