VRP ETFとはどんな商品か?利回り・経費率・構成銘柄・代替ETFを総まとめ
変動金利優先株指数に連動するパッシブETF。金利上昇局面で固定金利優先株に比べ価格感応度を抑えた、インカム重視の商品。
このETFとは?
変動金利・フローティングレート構造の優先株、および機能的に同等のハイブリッド証券で構成される指数に連動するパッシブETFで、組入銘柄を時価総額加重方式で保有します。
金利変動に伴う優先株の価格リスクを抑えつつ、優先株の収益を狙いたい中リスクのインカム投資家に適しています。
インベスコが2014年に上場した、パッシブ(指数連動)運用のETFです。
どのように投資するのか?
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連動指数 | ICE Variable Rate Preferred & Hybrid Securities Index |
| 運用方式 | パッシブ(指数連動) |
| 組入資産 | 変動金利・フローティングレート優先株、ハイブリッド証券 |
| 分配周期 | 月次分配 |
| 総経費率 | 0.50% |
変動金利またはフローティングレート構造を持つ米ドル建ての優先株とハイブリッド証券を、時価総額比率で保有します。固定金利優先株に比べ、金利上昇時のデュレーションリスクを抑える仕組みで、投資適格級と投機的格付けの銘柄を混合して組み入れています。
- 固定金利優先株ETFに比べ、金利上昇時の価格感応度が相対的に低い
- 月次分配により定期的な収入を得られる
規模とコスト
運用資産残高は$3.0B規模で、総経費率は年0.50%です。
同じカテゴリーの比較対象ETFであるPGX・PFXF・PFFDは、固定金利または混合型の優先株指数に連動しており、金利環境によってVRPとの成績に差が生じることがあります。
パフォーマンスと動向
変動金利構造の特性上、利上げ局面では固定金利優先株に比べて相対的に安定した値動きを示す傾向があります。ただし、利下げ局面では、固定金利優先株ETFに比べて価格の上昇幅が限定される可能性があります。
金利変動が大きくなった環境では、変動金利優先株ETFへの関心が高まる傾向があります。金融セクターの比率が高いため、銀行・保険会社の信用環境の変化が資金フローに影響を与える可能性があります。
メリットとデメリット
金利感応度の緩和と月次分配が強みですが、金融セクターへの偏りと経費率の水準が弱みです。
💪 主なメリット
⚠️ 注意点
代替ETFと関連商品
表に示されるPGX・PFXF・PFFDは、固定金利または混合構造の優先株ETFで、VRPとともに優先株カテゴリー内の主要な比較対象です。PGXは経費率が低めで、PFXFは金融セクターの比率を抑えた非金融優先株が中心、PFFDは幅広い優先株への組み入れを目指しています。表にない比較対象としては、固定金利優先株の代表格であるPFF、アクティブ運用の優先株ETFであるFPEとPFFA、変動金利社債ETFであるFLOTも代替として検討できます。
| 銘柄 | 名称 | 株価 | 騰落 | AUM | 総経費率 | 配当利回り | 1年 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Alerian MLP ETF | $53.87 | +1.2% | $12.9B | 1.01% | 7.56% | +15.4% | |
| Invesco Preferred ETF | $9.87 | +0.2% | $3.5B | 0.50% | 6.93% | -14.6% | |
| Global X MLP ETF | $55.40 | +1.0% | $2.4B | 0.77% | 7.26% | +15.1% | |
| VanEck Preferred Securities ex Financials ETF | $16.87 | -1.0% | $2.2B | 0.40% | 6.3% | -5.7% | |
| Global X U.S. Preferred ETF | $17.11 | -0.1% | $1.9B | 0.23% | 7.01% | -11.7% |
| 銘柄 | 名称 | 構成比 | 株価 | 騰落 | 時価総額 | PER | 配当利回り |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| WFC | Wells Fargo & Co | 0.01% | $84.81 | +1.4% | $254.6B | 11.9 | 2.24% |
| BAC | Bank Of America Corp | 0.03% | $51.14 | +0.6% | $354.0B | 12.2 | 2.35% |
| JPM | JPMorgan Chase & Co | 0.03% | $343.58 | +1.3% | $913.3B | 14.4 | 1.86% |
| C | Citigroup Inc | 0.03% | $125.76 | +1.3% | $211.0B | 12.3 | 2.04% |
投資家向けチェックポイント
VRPに投資する前に確認すべき主な事項です。変動金利構造のメリットが実際の投資環境で機能するか、金融セクターへの集中リスクが許容できる水準かを、事前に確認することが重要です。
| チェックポイント | 確認内容 | 現在の状況 |
|---|---|---|
| 💵 総経費率 | 長期保有時の経費の累積影響を確認 | 同種ETFに比べやや高い水準 |
| 💧 金利環境 | 現在の金利の方向性が変動金利構造に有利かを点検 | 利上げ期は有利、利下げ期は不利 |
| 🏦 セクター集中度 | 金融株の偏りの比率と信用サイクルの状況を確認 | 金融セクターへの集中度が高い |
| 💱 為替 | 円建ての投資家はドル円の為替変動の影響も併せて考慮 | 為替ヘッジなし |
金融セクターへの偏りと、投機的格付け銘柄の組み入れに伴う信用リスクが主なリスクです。利下げ局面では、固定金利優先株ETFに比べて価格の上昇幅が限定される可能性があります。
金利上昇リスクを管理しながら優先株のインカムを狙う投資家に適した選択肢です。固定金利優先株ETF(PFF、PGX、PFFD)と比較したうえで、金利見通しに合った商品を選ぶことをおすすめします。
免責事項: 本コンテンツは参考資料であり、投資勧誘ではありません。すべての投資の責任は投資家ご本人にあります。