トロント・ドミニオン・バンク($TD) 2026会計年度第3四半期決算分析 — 調整EPS・売上高ともに予想上振れ
決算成績表
売上高: 168.85億カナダ・ドル(2026会計年度第3四半期報告総収益、前年同期比 +10.4%、予想 149.69億カナダ・ドル) ✅ 予想上振れ
EPS(1株当たり利益): 2.77カナダ・ドル(調整希薄化後、予想 2.45カナダ・ドル) ✅ 予想上振れ
ガイダンス: 未提示 — 次の四半期・通期の売上高・EPS数値見通しはなし。2026会計年度の米国マネーロンダリング防止(AML)関連費用見通しのみ、税引き前約 5.5億米ドル(米国)へ、従来の 5億米ドルから上方修正
株価反応: 時間外 +1.31% ($121) — 韓国時間 08-27 20:44 時点
好調だった点
調整EPS上振れ: 調整希薄化後1株当たり利益 2.77カナダ・ドルで予想(2.45カナダ・ドル)を上回る
総収益の大幅上振れ: 報告総収益 168.85億カナダ・ドル、前年同期比 +10.4%
ホールセール金融の急成長: ホールセール金融の純利益 7.43億カナダ・ドル、前年同期比 +87%
カナダの個人・企業金融と資産管理・保険も、それぞれ純利益 20.95億カナダ・ドル(+7%)、8.41億カナダ・ドル(+20%)と四半期記録を更新しました。普通株帰属純利益は 45.21億カナダ・ドル(2026会計年度第3四半期)で、普通株等 Tier1比率は 14.3% と資本余力も十分でした。
物足りなかった点
AML費用の上方修正: 2026会計年度の米国AML関連費用見通しを 5.5億米ドル(米国・税引き前)へ引き上げ
米国銀行事業の収益性の開き: 米国銀行の自己資本利益率は 10.2% でカナダを下回る
コスト投資の負担: 営業現場の人員・人工知能・イノベーション投資により非金利費用が増加傾向
決算そのもの(本業数値)は予想を上回ったものの、規制対応コストが再び引き上げられたため、通期コストの可視性が低下しました。米国部門は貸出・預金のマージンが改善しても、カナダのリテール相比で収益性回復のペースは遅れています。
会社は何を語ったか
経営陣は、カナダ事業とホールセール金融の過去最高の利益、米国銀行の回復基調を根拠に、会計年度の最終四半期に対して自信を示しました。売上高・EPSの数値ガイダンスは提示されず、市場は堅調な本業数値よりも、米国のマネーロンダリング防止費用の上方修正を通期コストのリスクとして併せて織り込みました。
市場の反応と今後のポイント
予想を上回る利益・収益サプライズが時間外の買い材料となりましたが、規制コストの上方修正が上昇幅を抑制したと見られます。
第4四半期にカナダ・米国の純金利マージンが会社発言通り小幅拡大するかを確認します。
米国マネーロンダリング防止関連費用が 5.5億米ドル(米国)見通し通りに管理されるかを見ます。
ホールセール金融の取引・手数料モメンタムが一過性か継続するかを注視します。
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